本格派SFの世界観とかわいいキャラのギャップ『ひまわり 全章統合版』

価格：無料
※シナリオ後半のロック解除：720円

プレイ時間：30時間

■『ひまわり 全章統合版』

【作品紹介】
◆ストーリー
2048年8月23日――高々度旅客機SA-DAN080型墜落事故。
2年前に起きたその事故は、僕からすべてを奪っていった。

例えば、僕の両親。
例えば、僕の記憶。

だけどそのことを悲しいと思ったことは一度もない。
僕の側には、明香や部長がいる。
個性的な仲間に囲まれて、毎日が楽しかった。
事故の悲惨な経験など、すっかり忘れていた。

……そう、思っていた。

星の名前を持つ少女が、空から落ちてくるまでは。

◆キャラクター

■アリエス

UFOと共に空から落ちてきた、記憶喪失の少女。
黄道十二星座の一つ、牡牛座の名前を持つ。
一人暮らしの主人公が保護することになる。

記憶喪失のためか、それとも元々の性格なのか、
考え無しの発言で主人公達を呆れさせることが多い。

手を触れるだけで怪我を治すといった不思議な力を持っているが、
本人は特別なことだとは思っていないらしい。

■アクア

主人公の周りに出没するようになる、謎の少女。
黄道十二星座の一つ、水瓶座の名前を持つ。

なにやらアリエスのことを知っているようだが……。
思わせぶりにほのめかすばかりで、
肝心なことは何一つ喋らない。

ツンとすました態度を取っているが、
その内面が意外と表情に出ていることを本人は知らない。

■西園寺明香

主人公の幼なじみで、学年は一つ下。
一応、巨大企業の社長令嬢であり、とびきりのお嬢様だが、
本人の言動を見る限り、とてもそうは思えない……。

世話焼きタイプで、一人暮らしをする主人公の家に通っては、
炊事・洗濯・掃除をこなしている。
宇宙部の活動に不満を抱いているが、
なんだかんだ言いつつ、結局いつも巻き込まれている。

■日向陽一

この物語の主人公。
この春で、高校二年生になる。

2年前の事故で記憶を無くしており、
現在は両親の遺した家で一人暮らしをしている。
高校では宇宙部という部活に属しており、
部長と共にロケットを作っている。
目標は、月へ行くこと。

※公式から引用

【編集者レビュー】
2007年にPCゲームとして発売され、
PSP、PS Vitaと移植されてきた『ひまわり』が、アプリで登場。

私自身、PC版が発売された当時から気にはなっていましたが、
手を出せないまま早11年。

最近アプリ版がリリースされたことを知り、
早々にインストールしました。

また、他メディアでは、
漫画やドラマCDのにもなっています。
それだけでもこの作品の評価が高いことをうかがえます。

シナリオとしては、
とてもよく構成が練られている印象。
ふわふわした萌え絵からは想像できないくらいハードなSFでした。

序盤から中盤にかけて張られた伏線が、
終盤にかけてどんどん回収されていく感じでワクワクできました。
繰り返しになりますが、シナリオ構成の段階で相当プロットに力をいれたんだなぁと感じる作品です。

ハードなSFと表現しましたが、
日常シーンではテンポの良いギャグを交えた文章で、
ギャルゲーのような雰囲気のシーンも多い。

キャラも特徴立っており、
アリエスかわいいなぁ。アクアかわいいなぁとキャラを愛でても良い作品でした。

ただ、ちょっぴり残念だったのは、音楽。
おそらくフリー音源を利用しているのだろう、ややチープな印象を受けました。
シーンと合ってないのでは？と思う選挙区もちらほら。

それでも、
もともとPC版やPSP、PS Vita版がフルプライス（7000円程度）で売られていた作品が、アプリ版720円で購入できますので、やってみる価値は大いにあると思います。

SFが好きな方、キャラゲーが好きな方、ひっくるめて泣きゲーが好きな方におすすめです。

それでは。